不登校について考える
皆さんは不登校について
どのようなイメージをお持ちだろうか。
私も一時期不登校だった。
また、不登校児童も見てきた。
今までの経験から、
この頃の不登校の傾向について
考えていきたい。
上のリンクは文部科学省が出した
平成29年の児童生徒の問題行動
についての調査結果だ。
不登校増加傾向
不登校は増加傾向にある。
理由は小・中・高校ともに
不明が一番多い。
いじめが一番の理由では、
と思われがちだが、
以外にそうではない。
どちらかというと
不安、無気力が高くなっている。*1
2002(平成14)年
「学びのすすめ」が出される*2
これは
「時間的ゆとりを持って、
しっかりと学力を定着させ、
応用する力をつける」
とされてきたいわゆる
「ゆとり教育」から180°転換し、
詰め込み教育になった瞬間
でもある。
これ以降、
不登校の増加は右肩上がりだ。
もちろん、これが原因であると
断定することができるわけではない。
学力状況調査悉皆式に
2007(平成19)年~学力状況調査が
悉皆式になってから、
学校での児童の
ストレスは数段上がった
と思われる。
なぜなら点数を上げるために
教員は過去問題を徹底してやることを
児童に求めるし、
大阪など学力状況調査の学校の平均点が
入試に利用されると思えば、
学習の得意でない児童への風当たりは
強くなることは想像に難くない*3。
それが上で見た、不登校の原因の
不安や無気力に表れていると
見ても良いのではないだろうか。
不登校新聞の石井志昂氏が
2018年10月のAERAで
「教室内ストレス」という言葉で
表現しているもの*4の中には、
教室を画一化しようとする有形、
無形の圧力があることを感じさせる。
人が圧力を感じるとき
圧力を感じる、これは大人でこそ、
客観的に圧力と捉えられるのであって、
子どもの時にそれを圧力だと感じる
子どもは少ないのではないだろうか。
もちろん、大人も通常の生活でも、
親からの圧力や周りの人からの
圧力を感じながら生活している。
それを客観的に「いやだな」と
受け止められれば良いのだが、
なんだか分からないうちに
心にのしかかると子どもの場合、
学校へ足が向かない、ということに
なるのではないだろうか。
私自身は不登校だったときには
何がいやだったのか、
分からなかった。
もう30年以上たって思い返してみると、
同調圧力が息苦しさと
なっていたと気付く。
今の学校は当時以上に
同調圧力は高い。
心ない教員からは「空気読め」との
言葉が聞かれることもあり、耳を疑う。
しかし、それだけ、教育現場は
忙しくゆとりを失っているのだ。
次回は教室の画一化について
考えてみたい。
*1: P85表5-7
*2:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/actionplan/03071101/008.pdfリンクに飛ばないのでコピーしてお使いください
*3:
【大阪府】高校入試に影響する「内申点」! どうすれば上がる?|大阪府 高校受験特集コラム|進研ゼミ 高校入試情報サイト
*4: