豆と米 失敗から学ぶ
今週のお題「マメ」
2000年ごろから小学校・中学校から段階的に
高校にまで総合的な学習の時間ができました
目的は文科省から決められているのですが
内容は学校に応じて決めるという
各教科とは全く違う異例のものでした
先日書いたオルタナティブな教育のうち
アメリカの教育学者デューイの実験学校で
行われたコアカリキュラムと似ています
しかしそのことは明言されていなかったため
教員も何をどのようにしたら良いか
とても悩んだものでした
そしてはて何をしようとなった時
本来ならば子ども達の様子や興味関心から
テーマを作るのが良いのですが
なかなかそうも言っていられず
こちらが用意した課題について
子ども達が調べることが多かったのが現実です
本来はもっと各教科で学習したことをもとに
それぞれの地域でできることをテーマにして
学んだことを使ってさらに地域学習を進める
これが総合的な学習の時間の眼目でした
しかし教員の多忙化により
なかなかそのような大きな課題に取り組む
準備ができないため課題を作って「やらせる」
というかたちが多かったように思います
今では総合的な学習の時間も時数が減らされ
形骸化してしまっています
さて、その総合的な学習の時間ができた時に
少し流行ったのが
豆を使ったものでした
- 畑で豆を育てる
- 育てた豆で味噌を作る
この学習の流れが一部教員の中で
受けがよかったように思います
実際は豆を育てるのは難しく
買ってきた豆で味噌作りはするという
感じだったようです
豆の他には米がメジャーです
5年生では稲作を社会科でも学習するので
米づくりを体験ところが多いと思います
畑仕事も生活科からやりますが
やはり失敗も含めて
本来はやるべきではないかと思います
ゲスト講師にお任せで
草取りもたまにするかしないか
あとは収穫だけ…という
生活科や総合的な学習の時間のやり方には
疑問があります
どんな苦労があるのか
何が失敗の原因だったのか
それを考えることも大事な学習だと思うのです
成功体験は大切かもしれませんが
失敗から学ぶことを恐れすぎる傾向が
学校にはあるのではないでしょうか
失敗したらそれを認めて
次はもっと上手くできるようにする
それが本来の教育のあり方ではないでしょうか
先回りしすぎな教育では
子どもは失敗を恥ずかしがるように
なるのではないかと危惧しています