別れるとき何言う?「じゃ、またね」は言わない
40も過ぎると、葬儀に参列する機会が増える。
祖父母も父も亡くなった。
今のところ、死に目に会えたことはない。
いつも「じゃ、また来るからね」と言って別れてそれっきりということが重なった。
「また来るからね」「またね」との約束。
それを守らなかったということが、思い出すたびに重くのしかかる。
またの機会を約束して会えずに別れることはおもりとなって心に残り続ける。
そんなことに気づいた。
それから、別れ際には「体に気をつけてね」と言って別れるようになった。
年齢を重ねるたびに、言葉には慎重になってゆく。
「あの本、いいよ。貸そうか?」
「今度〇〇持ってくるね。」
そんなことを軽く言っていないだろうか。
本気にしている相手は待ち続けているだろう。
私は簡単に言葉を信じすぎるのだろうか?
そんな言葉を鵜呑みにして待ち続けていた。
しかし、その約束を反故にする人もいた。
そんな人にはならないように。
小さな約束こそ守るように心がけて言葉を丁寧に紡いでいきたい。