【映画レビュー】ゴッド・ファーザー
家族の絆
この映画で一番印象に残ったのは、家族の絆の強さである。
マーロンブランド扮するドン・コルレオーネの家族へのまなざしはどこまでも優しい。
食卓では決して仕事の話をせず、家庭を巻き込むようなことはしない。
そして末っ子のアルパチーノ扮するマイケルへの愛情は半端ではない。
自分たちのマフィアの仕事には就かせず、何とかアメリカで成功するように支援し続けていた。
その愛情故に、皮肉にもドン・コルレオーネの思惑とは反対にマイケルを次期ドン・コルレオーネとしていくのである。
シチリア出身
イタリア系アメリカ人の悲哀がここに隠れている。
何度か映画等を通じてみてきたが、白人と言ってもイタリア系、スパニッシュ系は差別されている。
そんな中で仕事を持ち、人並みな生活をしていくといくことに伴う困難は大変なものだろう。
とはいえ暴力が多いので見る方は注意?
私は暴力シーンに弱いので、怖いシーンには目をつぶって、終わってからダンナに終わったよ、と教えてもらってから目を開けるというやり方をとった。
子どもとみるときには注意が必要なシーンもあるかもしれない。
それでも、ドン・コルレオーネは麻薬には最後まで反対していた。
人間としての矜恃は持っていたと言えるだろう。
立場が人を作る
マイケルははじめはマフィアの仕事に反発していたのだが、結果家の後を継ぐことになる。
劇のはじめと最後の表情、体つき、迫力が時々刻々と出来事によって変わっていく様は圧巻である。