手塚治虫『ブッダ』と漫画化
今週のお題「一気読みした漫画」
手塚版が土台
わたしは、ブッダの考え方が好きです。
ブッダが「自分のことを信仰の対象にしてはならない」との言葉に共感します。
ですから、本来なら「仏教」はあって良いものなのか考えてしまいます。
ブッダによって認められないのではないかと思ってしまいます。
手塚版はやや古いので、新しい説とは違うところもあるそうです。
それでも概ね仏教やブッダの生涯について知るためには十分です。
幸せは自分の考え方によるという初期仏教の教えはとても興味深いものです。
中村元さんの初期仏教
初期仏教等について詳しく書かれている本は中村元さんの本が良いと思います。
ブッダの言葉そのものは、今の人にとってはかけ離れた難しいところがあります。
当時の人にとってはわかりやすいたとえだったようですが、今は解説が必要です。
下の『ブッダ伝』は特にわかりやすいもだと思います。
詳しい解説があり、ブッダの思想がよくわかります。
そのようなブッダの教えや初期仏教を知った上で、歴史を学ぶと仏教の変遷や仏教の通ってきた土地の文化などがわかります。
なんでも漫画は
最近、ベストセラーになったビジネス書なども漫画化する傾向が強いように思います。
漫画ならわかりやすいかといえば、そうではないと思います。
はたして、どうなのでしょうか。
ビジネス書ですら理解できないような読解力で漫画は読めないのではないでしょうか。
特に、名作ものと言われる漫画はセリフが多く、説明は少ない傾向があります。
あらかじめ知っていることや、描かれているものから想像することが多いのが名作。
想像力や読解力は織り込み済みなのではないかと思います。
もちろん、漫画を否定するつもりもありません。
漫画化して助かる人がいるのであれば、利用しない手はないでしょう。
しかし、なんでも漫画で、というのには違和感を持つのは、少数派なのでしょうか。